院長夫人
地域の付き合いで、協賛金を支払ったり、賛助金を支払ったり、寄付金を支払ったり・・
これらを一律に「寄付金」として、現金出納帳に書いていませんか?
賛助金、協賛金の勘定科目で、なにがどう変わるのか?
賛助金とは、国語辞典によると・・
ある提案や計画の力添えのために寄付されるお金を意味する語。
協賛金とは、国語辞典よると・・
企業などが、特定の事業やイベントなどに対して協賛する際に支払う金銭こと。スポンサー料。単なる寄付金である場合もあるが、実際は広告料を支払う際に、表向きの名目上「協賛金」という言い方をしているだけの場合もある。
寄付金っぽいから、「寄付金」と現金出納帳に書いていませんか?
支払ったお金が少ないと、気にならないかもしれませんが、気にしてください。
「寄付金」にするのか、「交際費」にするのか、「広告宣伝費」にするのかで、法人税が違ってきます。
「寄付金」にすると、どこに支払ったかによりますが、「損金」(注)にする金額に限度があります。
「交際費」にすると、こちらも「損金」にする金額に限度がありますが、ほとんど「損金」になります。(資本金が1億円以下の法人であれば、800万円までは損金になります。)
「広告宣伝費」にすると、全部が「損金」になります。
(注)「損金」とは、法人税を計算するときに、利益から引くことができる金額=「損金」が多いと、税金が安くなる
現金出納帳にどの勘定科目で書くかで、税金が違ってくるのです。
ですから、「賛助金」や「協賛金」について、気にしてみてください。
では、どういったときに「寄付金」なのか、「交際費」なのか、「広告宣伝費」なのでしょうか・・
寄付金とはどういうお金?
賛助金・協賛金として支払ったお金によって、見返りを求めないお金又は見返りがないお金です。
例えば、神社のお祭りにお金を支払った場合。領収書をもらったときに、領収書のただし書きに「山笠寄付金」とか「○○神社××祭寄付金」とか書いてある場合がそうです。
神社にお金を支払っても、患者さんを紹介してくれるわけでもありませんし、お祭りで診療所の宣伝をするわけでもありませんから
交際費とはどういうお金
賛助金・協賛金として支払ったお金によって、見返りを期待したお金又は見返りがあるお金です。
例えば、賛助金・協賛金としてお金を支払ったが、それが取引先と付き合いを続けていくためにほとんど強要されて、やむを得なかったお金。賛助金を払わないと、特別な薬を売ってくれないとか・・(例えばです)
領収書のただし書きに、「賛助金として」と書いてあっても、上記にあてはまるときは、「交際費」となります。
広告宣伝費とはどういうお金
賛助金・協賛金として支払ったお金によって、一般の人に対するチラシやパンフレットに診療所の広告が載るお金です。
領収書のただし書きには「賛助金として」と書いてありますが、実際のところは、「広告宣伝費」となります。
支払ったお金の本来の意味が、なんであるかで、現金出納帳に書くようにしましょう。
【足あと】
昨日は、以前勤めていた事務所に、税理士登録が終わったことの報告に行きました。
事務所の所長とは、同じ税理士会の支部に所属することになります。
支部に以前勤めていた事務所の所長がいるというのは心強いのですが、あまり支部の活動には参加されていないみたいで・・
【昨日のにっこり】
以前事務所で一緒だったかたとランチして、とても楽しかったこと
税理士登録のことを、以前勤めていた事務所の所長に報告できたこと
魚屋さんのたらの味噌漬けがおいしかったこと