従業員さんが寝坊で遅刻してしまった・・・急きょ病院へ行かないといけなくて遅刻してしまった・・
遅刻した時間分は、減給・・・だけど減らされたくないから有給休暇を使います!
これって、使用者として認めていいのでしょうか・・・
※神社の境内の木
遅刻してしまったときの減給
従業員さんが諸事情により遅刻してきたときには、やはり通常に勤務したときとは区別して、遅刻した分だけ減給することとなります。
そのときの減給の金額の計算のしかたというのは、とくに法律で決まっていません。
が、下記のように1日分の給与を計算して、さらに1時間あたりの給与を計算して減額するといいのではないでしょうか。
Q3.欠勤1日に対する賃金カット額はどのようにして計算すればよいでしょうか?
A.労基法上は欠勤の賃金カット額の計算方法については特に規定はありません。
一般的にとられている方法としては、1日の賃金額を出して欠勤1日についてその額をカットする方法です。1日の賃金額を出すには、月給額を1年間における1カ月平均の所定労働日数で割る方法などがあります
ちなみに年俸制の場合はどうなのかといいますと・・
.年俸制における欠勤した場合の減額
年俸制を採用する場合、欠勤による賃金カットはできるのでしょうか。
もし、年俸制で欠勤控除できるとすると、年俸額を年間の所定労働日数で割るのでしょうか。また、賞与分は除いて考えるべきでしょうか、含めて算定すべきでしょうか。(答)
労働基準法では、賃金の支払いに関し「全額払」の原則が定められており、賃金は全額支払わなくてはなりません。しかし、労働者自身の都合による欠勤、遅刻、早退に対して、その賃金を支払うか否かは当事者の取り決めによりますので、欠勤等には賃金を支払わないと決めた場合には、賃金債権そのものが生じないのであって、それは年俸制においても同じことです。ご質問の2点目の欠勤控除の計算方法については、特段の定めがあればそれに従うことになりますが、この特段の定めは労務の提供がなかった限度で定める必要があります。
特段の定めがない場合は、欠勤1日につき、年俸額を年間所定労働日数で除して得た日額を控除するのが妥当な方法ですが、この際、賞与分を含めて算定するかどうかは取決めによりますので、就業規則(賃金規定)を整備することが必要です。
計算の仕方には、特に制限はないのですが、その減給する金額については法律で下記のような制限がありますので注意が必要です。
①1回に減給する金額が平均賃金の1日分の半額を超えてはいけない
②減給する総額が月給の1/10以下であること
減給の定めの制限(労働基準法第91条)
労働者が、無断欠勤や遅刻を繰り返して職場の秩序を乱したり、職場の備品を勝手に私用で持ち出したりするなどの規律違反をしたことを理由に、制裁として、賃金の一部を減額することを減給といいます。一回の減給金額は平均賃金の1日分の半額を超えてはなりません。また、複数回規律違反をしたとしても、減給の総額が一賃金支払期における金額(月給なら月給の金額)の10分の1以下でなくてはなりません。
※労働条件・職場環境に関するルール(厚生労働省)
遅刻した日を有給休暇としてしまえるのか?
遅刻した日の減給については上記の通りです。
しかし、従業員さんから
「減給されるのは嫌なので、遅刻した日は有給にしちゃって下さい」
なんて言われて、「いいですよ」と言ってしまってもいいのでしょうか・・・
OKです。
これは、遅刻した日は遅刻はしたものの、従業員さんは働いていますよね。
働いているのに、その日を休みとして取り扱ってください、と言っているようなものです。
これは、通常有給休暇をとったとしたならば、働かなくてもいいのに、働いているということになります。
ということは、従業員さんにとっては不利なことなのです。
なのに、あえて不利になることを従業員さんのほうから申し出ているのですから、これはOKなのです。(労働基準監督署に確認しました。)
しかし、逆はダメです。
「遅刻したら、もう有給休暇にしちゃうね」
と使用者のほうから強制的にしてはダメなのです。
これは従業員さんに不利になることですので、従業員さんの了解を得てからでないと、勝手に有給休暇扱いにしてはダメなのです。
遅刻した日を有給休暇にして、その日に残業したらそ残業代は割増賃金?
では、上記のように遅刻して働いているのに、有給休暇扱いにした日に、残業をした場合の、この残業時間はどうなるのでしょうか。
これって、有給休暇だから休んでいることになりますよね。
休んでいる日に残業している・・・・?
この残業時間の取り扱いは?
その日に8時間を超えて働いていなければ、割増賃金は必要ありません。
また祝日があったり、その他の日に休みを取ったりしていて、その週の働いた時間が40時間を超えないのであれば、その残業時間分は割増賃金になりません。通常勤務時間の時間計算によります。
1日のうちに、遅刻と残業がある場合、それぞれの時間を相殺していいのでしょうか・・
早退、遅刻をした人にも皆勤手当を支給するのか・・ 法律では決まりがない、会社で明確に決まりを決めておく
1日勤務日に半日休暇を取得して残業しても、労働時間が週40時間を超えなければ割増賃金を支払わなくてよい
【足あと】
ときどき、お弁当のおかずや夕食のおかずについて、息子が「美味しい!」と言ってくれます。
高校生の息子とは会話があまりないので、そのような言葉はとても嬉しいです。
【昨日のにっこり】
新しい小説を読むことにとりかかった
昨日のおかずが美味しかったと息子に言われたこと
自分でも美味しかったと感じたこと