確定申告をするときに、障害であることの手帳を持っていたら、何か確定申告の内容に関係してくるのでしょうか・・・
※水族館で見たフグの一種の魚
障害者控除とは
確定申告をする本人または、生計を一にする配偶者や扶養親族の方が障害者である場合に、所得から一定の金額を差し引いて、税金を計算することができます。
生計を一にする配偶者とは、本人の配偶者で、本人と生計を一にしていて、その配偶者の合計所得金額が38万円(令和2年以降は48万円)以下の人です。
合計所得金額とは
この合計所得金額が38万円というのは、確定申告書で言うと下記の下記の赤いマーカーの金額です。
=収入が給与や年金だけであれば、給与所得控除や年金控除の金額を引いて残った金額です。
=繰越控除をする前の全ての所得の金額が合計所得金額となります。
=次の①と②の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額です。
※ 申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控除前の金額)の合計額を加算した金額です。
①事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
②総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
ただし、「総所得金額等」で掲げた繰越控除を受けている場合は、その適用前の金額をいいます。
障害者控除の対象となる人
次のいずれかに当てはまる人です。
(1) 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人
この人は、特別障害者になります。
(2) 児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、知的障害者と判定された人
このうち重度の知的障害者と判定された人は、特別障害者になります。
(3) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
このうち障害等級が1級と記載されている人は、特別障害者になります。
(4) 身体障害者福祉法の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人
このうち障害の程度が1級又は2級と記載されている人は、特別障害者になります。
(5) 精神又は身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が(1)、(2)又は(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人
このうち特別障害者に準ずるものとして市町村長、特別区区長や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。
(6) 戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人
このうち障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は、特別障害者となります。
(7) 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人
この人は、特別障害者となります。
(8) その年の12月31日の現況で引き続き6ヶ月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする(介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる)人
この人は、特別障害者となります。
障害者控除の金額
障害者の方・・・・・・・27万円
特別障害者の方・・・・・40万円
同居の特別障害者の方・・75万円
(※)同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族で、納税者自身、配偶者、生計を一にする親族のいずれかとの同居を常としている方です。
療育手帳の内容によって控除額の違い
上記のように、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人のうち、障害等級が1級の方は、特別障害者に該当します。
しかし、療育手帳というのを持っている方もいらっしゃいます。
その療育手帳には、1級や2級という等級は書かれていません。
代わりに、「A」や「B」という等級のようなアルファベットが書かれています。
これは、「A」が障害の程度が重度であることを表し、特別障害者に該当します。
控除額は、40万円です。同居であれば75万円です。
また、「B」が上記以外の方であることを表し、障害者に該当します。
控除額は27万円です。
手帳の書かれているアルファベットによって、所得から差し引くことができる金額が違うので、療育手帳を持たれている方は、確認をしてみてはどうでしょうか・・・
【足あと】
昨日は、税務支援の日でした。
今年初でちょっと緊張しました。
今年はコロナの影響で、確定申告会場は少ないのかな~と思っていたのですが、
去年と同じくとっても多くの方がいらっしゃいました。
3時間、4時間待ちの状態でした。
【昨日のにっこり】
税務支援に参加できたこと
朝は渋滞に巻き込まれましたが、遅刻せずに参加できたこと
いろんな方と話をすることができたこと