被相続人が亡くなる前に老人ホームに入居していた場合にも、3,000万円の空き家特例を適用できるのでしょうか?

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被相続人が亡くなる前に老人ホームに入居していて、家に住んでいなかった場合にも、3,000万円の空き家特例を適用することができるのでしょうか・・

※旅の途中にて

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円(注)まで控除することができます。

No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁 (nta.go.jp)

 

被相続人の居住用財産を売った時の特例は、相続人が2人でも、それぞれ3000万円の控除が受けることができるのでしょうか?

被相続人が亡くなる前に老人ホームに入居していた場合

上記の特例は、被相続人が住んでいた家というのが要件にありますが、亡くなる直前に老人ホームなどに入居していた特定の事由の場合にも、一定の要件を満たせば3,000万円の控除を受けることができます。

 

特定の事由とは・・

①介護保険法に規定する要介護認定等を受けていた被相続人が、次の施設に入居又は入所していたこと。

  1. 老人福祉法に規定する認知症対応型老人協同生活援助事業が行われる住居、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム又は有料老人ホーム
  2. 介護老人保健施設又は介護医療院
  3. 高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定するサービス付き高齢者向け住宅(上記aの有料老人ホームを除く)

②障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する障害支援区分の認定を受けていた被相続人が、同法に規定する障害者支援施設(施設入所支援が行われているものに限る)又は共同生活援助を行う住居に入所又は入居していたこと。

 

一定の要件とは・・

特定の事由により被相続人の居住代家屋が被相続人の居住の用に供されなくなった時から相続開始の直前まで

①その被相続人の居住用家屋が被相続人の物品の保管その他のように供されていたこと

かつ ②事業の用、貸し付けの用又は被相続人以外の者の居住の用に供されていなかったこと

③上記の「特定の事由」の住居又は施設への入居又は入所をした時から相続の開始の直前までの間において、被相続人が主としてその居住のように供していたと認められる家屋がその施設等であること

 

老人ホーム等に入居していた場合の3,000万円控除の対象となる被相続人の居住用家屋とは・・

①特定の事由により居住のように供されなくなる直前の被相続人の居住の用に供されていた家屋(上記「一定の要件」を満たす場合に限る)

②区分所有建物登記がされていない建物で、昭和56年5月31日以前に建築されたもの

③特定の事由により居住の用に供されなくなる直前において被相続人以外に居住者がいなかった家屋

④特定の事由により居住の用に供されなくなる直前において被相続人が主としてその居住の用に供していたと認められる一の建築物

 

という要件があります。

被相続人が老人ホームに入居したからといって、家族の誰かが被相続人の家に仮にでも住んでいると、要件を満たさなくなります。

 

 

 

No.3307 被相続人が老人ホーム等に入所していた場合の被相続人居住用家屋|国税庁 (nta.go.jp)

 

 

 

【足あと】

説明を聞いているのに、よくわからない・・ということが

たまにあります。

昨日もそんな感じで・・

近くの先生に、わかりやすい説明を聞いて納得・・

わからない説明を聞くのって、しんどいです・・

 

【昨日のにっこり】

わかりやすい説明を聞くことができたこと

橋渡しをしてもらうことができたこと

アドバイスをもらうことができたこと